トップへ戻るhome
DAS─デジタル・アーカイブ・システム
DAS - Digital Archive System
【主な特長】 | 【仕様】
【主な特長】
DAS_system
本機は受注生産品です
オタリDAS(Digital Archive System:デジタル・アーカイブ・システム)シリーズは磁気テープに記録されているアナログ音声信号を高速でデジタル信号に変換するための装置です.
アナログ・テープ再生機(オープン・リール&カセット),A/D変換ユニット,ノイズ除去/録音レベル平準化ユニット(専用ソフトウェア)の三つのユニットから構成されており,図書館や放送局等の情報施設に蓄えられてきた莫大な量のアナログ・テープのライブラリー(音声図書等)を効率良くデジタル化できます.
  • 通常再生速度の4,2,1倍速でのデジタル化が可能.
  • モノラル2トラックからステレオ4トラックまで,様々なトラック・フォーマットに対応.
  • 全トラックを同時再生(逆方向に再生される信号は自動的に時間軸反転).
  • サンプリング周波数は48 kHz,44.1 kHz,22.05 kHzに対応(48 kHz・44.1 kHzは1,2倍速のみ).
  • 変換後のデジタル音声データのファイル形式にWAVEファイル・フォーマットを採用.
  • 音声データの記録媒体にリムーバブル・タイプのハード・ディスクを採用.
  • A/D変換ユニット側の操作で再生機のコントロールが可能.
  • A/D変換ユニットにキーボード用接続端子を装備.
  • デジタル化した音声信号に対してノイズ除去および録音レベルの平準化等の編集作業が可能.
  • DAISYシステム用フレーズ・インデックス情報を生成可能.
  • 磁気テープ上のキュー信号を用いたインデックス情報の生成が可能(特注).
  • デジタル化したプログラムはオタリ製デュプリケーション・システムのマスター・プログラムとして使用可能.
構成ユニット概説
  • MTR-15DAS2/4:高速アナログ・テープ再生機MTR-15DAS2(2チャンネル機),MTR-15DAS4(4チャンネル機)は1/4インチ2トラックおよび1/4インチ4トラックの再生ヘッドを備え,オープン・リール方式のアナログ・オーディオ・テープを両方向同時に4倍速または2倍速で再生します.
    • テープ・デッキとしての動作:オフライン状態(ローカル・モード)では通常のテープ・デッキ操作(再生,停止,巻戻し,早送り)が可能(オンライン状態(下記参照)にあるときはテープ・デッキ操作は禁止).PLAYボタンを2nd FUNCボタンと同時に押すと逆再生(通常の再生では逆方向に再生されるトラックを順方向に再生して内容を確認可能).RWDまたはF.FWDボタンを2nd FUNCボタンと同時に押すと逆方向または順方向のライブラリ・ワインド(保管用にテープを通常の早巻きモードの約4分の1の速度で巻き取る).
    • 再生ヘッド選択:2トラック再生ヘッドと4トラック再生ヘッドのどちらを使うかは操作パネル上で選択.
    • オリジナル・テープ速度選択:録音されたときのテープ速度を38 cm/s(15 ips),19 cm/s(7.5ips),9.5 cm/s(3.75 ips)から選択.
    • コピー・レート選択:4倍速と2倍速が選択可能(オンライン状態の再生速度はオリジナルのテープ速度にコピー・レートを掛けたものです.コピー動作の再生速度は 76 cm/s(30 ips),38 cm/s(15 ips),19 cm/s(7.5 ips)のいずれかですので,オリジナル速度が38 cm/sのときは4倍速モードは選べません.正しいレート選択になっていないときはオンライン状態(下記)には入りません).
    • オンライン・モード:ADCユニットからのスタート・コマンドを受信することでコピー動作が始まる状態(この再生機でのデッキ操作は禁止).
    • リール・サーボ:古く貴重なオリジナル・マスタ・テープを扱うために,テープにかかる張力をつねに最適に保つリール・サーボ・システムを採用.
    • 出力レベル調整:SRLボタンとレベル調整ボリュームを装備.SRLオンでは再生アンプのゲインを既定レベルにセット(基準レベルで録音されたテープは基準レベルで再生).SRLオフでは出力レベル調整ボリュームを使って出力レベルを希望するレベルに設定可能.
  • DAS-2/4C:高速アナログ・テープ再生機 DAS-2C(2チャンネル(モノラル)機),DAS-4C(4チャンネル(ステレオまたはモノラル)機)は1台に2基のカセット・デッキ(および再生回路)を備え,フィリップス・カセット方式のアナログ・オーディオ・テープのトラックを2巻同時に4倍速または2倍速で両方向同時に再生します.
    • テープ・デッキとしての動作:オフライン状態では再生(コピー速度での再生(2倍速または4倍速)),停止,巻戻しが可能(オンライン状態(下記参照)にあるときにはデッキ操作は禁止).
    • オンライン・モード(レディ状態):ADCユニットからプレイ・コマンドを受けると4倍速(または2倍速)コピーを開始.オンライン時,各カセット・デッキでの再生,停止,巻戻しは禁止(オフライン時はADCユニットからのコマンドは無視).
    • 再生レベル表示:各デッキの各トラックの再生信号のレベルを表示.信号レベルはトリマーで調節可能.
    • コピー・レート選択:4倍速または2倍速用の再生EQを選択可能.カセット・テープの元のEQを自動検出.
  • DAS-ADCユニット:供給された4チャンネル分のアナログ音声信号を基本標本化周波数の4倍,2倍または1倍で両方向同時にA/D変換を行い(デジタル化),変換済みデータを,持ち運び可能な記録媒体(ハード・ディスク・ドライブ等)上に,パーソナル・コンピューターの世界では最も普及度の高い音声ファイル形式であるWAVEファイル・フォーマットで記録します.
    • アナログ音声入力:4チャンネルのアナログ音声信号入力を2組(AとB)装備(計8入力).AとBのどちらを使うかは前面パネルで選択.入力を自動的に選ぶオート・モード(後述)も搭載.アナログ信号レベルは前面パネルのアッテネーターで個別に調節可能.レベルは前面パネルのバーグラフ・メーターで表示.
    • コピー・レート(変換速度)選択:4,2,1倍速を前面パネルで選択可能(供給するアナログ信号はここで選んだコピー・レートと同じ再生速度で再生される必要があります).
    • 標本化周波数選択:A/D変換の標本化周波数(48 kHz,44.1 kHz,22.05 kHz)は前面パネルで選択(コンバーターの実際の標本化周波数はコピー・レートに選んだ標本化周波数を掛けた値.48 kHzまたは44.1 kHzを選ぶと4倍速は選べなくなります).
    • トラック・フォーマット選択:テープのトラック・フォーマットに応じて,入力信号のトラック・フォーマットを前面パネルで選択(トラック・フォーマットを選ぶと使うチャンネルが自動的に選ばれます).使用可能フォーマットは:
      ・モノ2トラック(CH1は順方向,CH2は逆方向)
      ・ステレオ2トラック(CH1はL,CH2はR)
      ・モノ4トラック(CH1は順方向,CH2は順方向,CH3は逆方向,CH4は逆方向)
      ・ステレオ4トラック(CH1は順方向L,CH2は順方向R,CH3は逆方向R,CH4は逆方向L)
      (モノ2トラック,モノ4トラックまたはステレオ4トラック・フォーマットの場合はA面およびB面用のトラックは同時再生されますので,B面のトラックは逆向きに再生されますが,その信号はデジタル化の過程で自動的に反転されてから記録媒体に保存されます.)
    • 変換済みデータの保存:前面の標準5.25インチ・ベイに2基のリムーバブル・ハード・ディスク・ドライブを搭載.変換済みデータの記録に使うドライブは前面パネルで選択.ディスク残り容量を前面パネルのバーグラフLEDで表示.3.5インチMOディスク・ドライブを2基接続して交互または同時に記録させることも可能.
    • コピー操作:本機のSTART/CANCELボタンでテープ再生機の再生と停止を制御.テープ再生開始後,アナログ入力信号レベルが既定レベルに達したのを検出すると,変換済みデータを記録媒体に自動的に書き込み開始(テープ頭出し操作は不要).入力レベルが既定時間のあいだ既定レベル以下に落ちた状態が続くと,変換動作を自動終了(テープが終わるのを待って変換動作を完了させる操作は不要).片方のテープが終わったときに自動的にもう一方のテープの再生を開始させて変換動作を継続するオート・モード(次項)も搭載.
    • オート・モード:このモードではまずA系統の入力が選ばれる.変換したい最初のテープを再生機Aにセットして本機のSTARTボタンを押すと再生機Aがスタート.最初のテープの終了前に次のテープを再生機Bにセットしておけば,最初のテープの終了と同時に次のテープの再生が始まり,変換動作は連続して行う.その後もテープを再生機AとBに交互にセットすることを続ければ,本機は記録媒体の容量の許す限り変換動作を続ける.
    • ファイル名とキーボード入力:変換済みデータ・ファイルには前面パネルに接続したQWERTYキーボードを使ってファイル名を付けることが可能(オペレーターがファイル名を付けない場合はデフォルトのファイル名を自動割り当てます).
    • ピーク・レベル情報の記録:デジタル変換中に検出した最大入力レベルを記憶しておいてそれを変換の完了時に別ファイルとして記録媒体に書き込みます(この情報は後処理段階での録音レベルの自動的な標準化に利用可能).
    • DAISYフォーマット対応:変換済みデータ・ファイルは標準WAVEフォーマットのファイルなのでDAISYのWAVEインポート機能を使ってDAISYシステムに取り込み可能.変換時,本機はDAISYシステムが直接取り込むことのできるフレーズ・インデックス情報を生成可能.また,アナログ信号に低周波数の信号音が記録されてある場合,本機はそれを検出してインデックス情報を生成できる(この機能の組み込みについては信号音の用途,周波数等が異なるために事前に仕様決定のための打ち合わせが必要です).
  • DAS信号処理ユニット:オタリDAS特別仕様のCool Edit Pro(米国 Syntrillium Software Corporation [http://www.syntrillium.com/])をインストールしたPCです(すでにお持ちのPCにインストールするために,この特別版のソフトウエアだけをお求めになることもできます).デジタル音声データを編集(ノイズ除去,レベル平準化等)して保存・複製します.
Cool Edit Proは米国Syntrillium Software Corporationの商標です.
記載の商品名・会社名は各社の商標または登録商標です.
この製品に関するお問い合わせは…

オタリ株式会社 営業部
TEL 03-5941-5207 / FAX 03-5941-5257